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マーケティングの基礎知識!「セグメンテーション」とは?

2021年2月6日

「セグメンテーション」とは商品やサービスを販売する際にどの市場に対してアプローチをするか決める際に使われる超基本的なマーケティングで、市場にいる不特定多数のユーザーの行動や習慣など細かく分類し、特定の属性ごとにグループ(セグメント)を作ることを言います。

  • ・セグメンテーション(Segmentation:S)- 市場および顧客を、さまざまな変数を使って細分化
  • ・ターゲティング(Targeting:T) – 細分化した市場および顧客の中から、自社商品やサービスの特徴に応じてターゲットを絞り込む
  • ・ポジショニング(Positioning:P)- ターゲットに対して自社商品やサービスの特徴を伝え、他社商品と差別化

セグメンテーションで市場を細分化したら、その中から「ターゲット選定(ターゲティング)」をした後に類似商品やサービスを売っている会社との「差別化(ポジショニング)」を決める必要があります。このマーケティング戦略を本記事で紹介する「セグメンテーション」を含め「STP」と言います。

このセグメンテーション、ターゲティング、ポジショニングのステップをまとめた「STP」はマーケティングを学ぶ上で基本になりますが、本記事では「セグメンテーション」についての紹介と実例を紹介します。

セグメンテーションをしないといけない理由

「セグメンテーション」と「ターゲティング」をごっちゃで覚えている人がいますが、「セグメンテーション」を翻訳すると「市場の中で年齢・性別・職業など共通の属性を持っている集団」を意味になります。セグメンテーションを作る場合は年齢・性別・職業など共通している属性ごとに分類することで作ることが出来ます。

では、「セグメンテーション」と「ターゲティング」との違いは?というと、セグメンテーションは「顧客層を共通属性で区分すること」のことをいい、ターゲティングは「標的とする顧客層を決めること」を言い、2つとも似ているようで全く違う作業です。また、「ターゲティング」とは「効果的なペルソナフォーマットあり!BtoBとBtoCのペルソナを作るコツ」で紹介したペルソナを作ることで作ることが出来ますので、合わせてお読みください。

効果的なセグメンテーションを作るためにも販売する商品やサービスが他社とどこが違うのか「強み」を分析することが非常に大切になります。「強み」を曖昧にした状態のままセグメンテーションを作ってしまうと全く効果がないマーケティング戦略になってしまうのでご注意ください。

セグメンテーションの分類

  • ・地理的変数(ジオグラフィック変数)
  • ・人口動態変数(デモグラフィック変数)
  • ・社会的心理的変数(サイコグラフィック変数)
  • ・行動変数(ビヘイビアル)

セグメンテーションの切り口(分類)には、いくつかの方法がありますが、セグメンテーションの分類として一般的な4つの方法をご紹介いたします。

地理的変数(ジオグラフィック変数)

「地理的変数(ジオグラフィック変数)」とは国、地方、県、市などの地理や気候、人口密度、文化・生活習慣、宗教、政策といった地理的な要素を使ってセグメンテーションを行う方法です。場所によって売れるものと売れないものがあるように地域性などに合わせた商品やサービスを求めている市場を見つける分類方法です。

人口動態変数(デモグラフィック変数)

「人口動態変数(デモグラフィック変数)」とは年齢や性別、職業、所得、学歴、世帯構成、ライフサイクルといった顧客の属性に関する要素を使ってセグメンテーションを行う方法です。消費者ニーズの大部分が人口動態変数が1番大きく関係性があるため4つのセグメンテーションの切り口の中でも1番使われる方法です。

社会的心理的変数(サイコグラフィック変数)

「社会的心理的変数(サイコグラフィック変数)」とは性格や価値観、嗜好、ライフスタイルといった心理的な要素を使ってセグメンテーションを行う方法です。例えば同じ30代男性でも私生活は質素に暮らし、休日に海外旅行にお金をかける人もいれば、明日のお金も考えないでお金を使う人もいます。このように似たように見える市場でも属するユーザーは大きく異なります。

 行動変数(ビヘイビアル)

「行動変数(ビヘイビアル)」とは購買状況や経路、頻度、製品に対する知識や態度、使用場面、反応といった行動パターンに関する要素を使ってセグメンテーションを行う方法です。よく使われるのはWebサイトのメルマガ登録情報や実店舗の会員カードなどから得られる来店履歴、過去の購入データなどからセグメンテーションを作る方法です。

このようにセグメンテーションを作る上で4つの代表的な切り口があるので自社の商品やサービスに合わせて切り口を見つけてください。次にセグメンテーションを実際に作る上で守らないといけない「4R」を紹介します。

セグメンテーションを作る上で守るべき4R

  • 1:Rank(優先順位)
  • 2:Realistic(規模の有効性)
  • 3:Reach(到達可能性)
  • 4:Response(測定可能性)

効果的なセグメンテーションを作るなら感覚で思いつく市場をどんどん細分化するのではなく、基準となる「4R」を意識して作る必要があります。

1:Rank(優先順位)

1つ目のR「Rank(優先順位)」は顧客層を重要度に応じてランクづけしているか各セグメントの特徴を自社の経営戦略と照らし合わせる作業のことを言います。

2:Realistic(規模の有効性)

2つ目の「Realistic(規模の有効性)」は作っているセグメントで十分な売上高と利益を確保できる規模があるか自社の経営戦略と照らし合わせる作業のことを言います。

3:Reach(到達可能性)

3つ目のRは「Reach(到達可能性)」はセグメント化された市場の顧客に製品を的確に届けられるか調べることを言います。

4:Response(測定可能性)

4つ目のRは「Response(測定可能性)」はセグメントの規模や購買力、特性などを明確に測定できるか、マーケティング後の反応を測定できるかを確認する作業のことを言います。

 セグメンテーション実例 – スタディサプリ

マーケティングのキーワードばかり読んでていてもイメージが付かないと思いますので、具体例として日本でお馴染みの英語勉強アプリ「スタディサプリ」を例に紹介します。

「スタディサプリ」は株式会社リクルートが提供するサブスクリプション型のオンライン学習サービスです。彼らが作ったセグメンテーションは「大学受験をする高校生」の市場の中でも「近隣に予備校がなく物理的に通えない層や金銭的な理由から予備校に行けない高校生」というセグメンテーションを作り、大成功しました。実際に利用者も全体の約7割が高校生というデータが出ています。

このセグメンテーションがうまくいった理由は「都会ではなく地方」という地理的変数(ジオグラフィック変数)と、「大学受験を目指す高校生」という人口動態変数(デモグラフィック変数)・社会的心理的変数(サイコグラフィック変数)をかけあわせたセグメンテーションを作ったことで成功しました。

まとめ

マーケティングを考える上で「STP」を曖昧に設定した状態で商品やサービスを販売しても期待する売り上げには繋がりません。大切なのは市場を細分化(セグメンテーション)し、標的とする顧客層(ターゲティング)を決め、市場の位置づけ(ポジショニング)を見つけることです。

特に最初に作るセグメンテーションが曖昧だとニーズがない市場に商品やサービスを販売することになり、結果売上が立たなかったり、セグメンテーションを曖昧に作ってしまったばっかりに自社の商品同士でカニバリゼーション(共食い)をしてしまったなど起こる可能性がありますので、まずは自社の商品やサービスにあった市場はどこなのか探すためにもセグメンテーションを作り、「STP」を完成させてください。

この記事を書いたのは、

2013年にニューヨークに移住し、起業。ニューヨーク観光や海外ファッション関連のブログで収益を上げるWebメディアを運営しながらアフィリエイトブロガーとして8年活動したのち、今現在はメディアで学んだ読者が求めるコンテンツを作る「情報映えコンテンツ」を軸にしたマーケティングのお仕事を行なっています。




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